日本で奉仕する伝道協力者トーマス・ゲッツからの手紙
2024年冬
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親愛なるキリストにある友人たちへ
主イエス・キリストの御名において、恵みと平安がありますように。私たちが現代の課題と機会に取り組み続ける中で、キリストの弟子として共に負う深遠な使命を思い起こしています。それは、紛争や恐怖、誤解によって分断されがちな世界において、平和の使者となることです。この使命は、預言者イザヤの言葉に美しく表現されています。
「主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げずもはや戦うことを学ばない。」 (イザヤ書 2:4新共同訳 聖書)
イザヤの平和のビジョン、すなわち戦争の道具が命を育む道具に変えられるという光景は、単なる詩的な願望ではなく、今もなお私たちに挑戦とインスピレーションを与える神の使命です。このビジョンの精神に基づき、私たちのコミュニティにおける重要な進展を共有できることを嬉しく思います。それは、平和、教育、そして戦争の恐怖から苦しんできた人々の遺産に対する私たちの深いコミットメントを反映しています。
北星学園は、キリスト教の価値観に深く根ざし、平和の促進に専念している教育法人として、最近、「北海道被爆者の会の展示資料館」の移管を受け入れることを決定しました。この展示館は、広島と長崎の原爆に関連する資料を展示する民間の施設としては日本で初めて、1991年に設立されました。そこは、被爆者(ヒバクシャ)たちが寄贈した遺品、証言、その他の品々を収めた、非常に重要な場所です。
何十年もの間、北海道被爆者の会は、この博物館を忠実に運営し、被爆者の物語と経験が忘れられることのないようにしてきました。しかし、会員の高齢化という避けられない課題に直面し、解散するという難しい決断を下しました。そのような中で、信頼できるパートナーである北星学園に、被爆者資料館の使命を継続する責任を引き受けるように要請してきました。慎重な検討の結果、理事会はこの重要な信託を受け入れることに同意し、公式な移管は2025年3月31日以降に行われる予定です。
この移管は、単なる管理権の移動ではなく、北星学園の長年の平和教育への献身の深い継続です。私たちの北海道被爆者の会との関係と被爆者資料館への関与は新しいものではありません。資料館の設立当初から、私たちの教師と学生はその活動に深く関与し、核戦争の壊滅的な影響と平和の重要性について若者たちを教育するための貴重な資源として認識してきました。
北海道は、原爆の歴史と独特のつながりを持っています。多くの被爆者が広島や長崎での爆撃から生還し、その後北海道に移住しました。また、他の被爆者たちは元々北海道出身でありながら、爆撃当時広島に駐屯していた人々です。資料館は、これらの生存者たちが自由に自分たちの経験を共有し、核兵器廃絶の世界的な運動に貢献したいという願いが高まる中で設立されました。これまでの年月で、この場所は黙想、教育、そしてアドボカシーのための聖域として機能してきました。
資料館を北星学園に移管する決定は、私たちの教育プログラムのすべてのレベル、すなわち中学校から大学まで、平和教育を統合するという私たちの広範な使命と一致しています。私たちは、平和とは単に紛争がない状態ではなく、正義、理解、和解を積極的に追求することであると信じています。この信念は、私たちのキリスト教信仰と教育哲学の中心にあります。
1995年、第二次世界大戦終結50周年の際、北星学園は「平和宣言」を発表し、教育を通じて平和を促進することへのコミットメントを再確認しました。この宣言は、戦争の結果について将来の世代に教育し、イザヤが描いたように「国が国に剣を上げない」世界を目指して取り組む責任を強調しました。2004年には、特にマタイによる福音書5章9節「平和をつくる者は幸いである」に触発された声明を発表しました。最近では、2022年にウクライナ侵攻に関する声明を発表し、戦争に対する立場をさらに明確にし、平和へのコミットメントを強固にしました。
被爆者資料館の移管は、これらの原則への献身を具体的に示すものであり、被爆者の遺産を称え、核戦争の現実について将来の世代を教育し、彼らがコミュニティや世界の平和の担い手となることを奨励する機会です。
この重要な業務を進めるにあたり、皆様に祈りと黙想を共にしていただくことをお願い申し上げます。イザヤの言葉とキリストの教えに導かれながら、平和の道に再び献身しましょう。共に、剣が鋤に打ち直され、平和が希望ではなく現実となる未来を築くことができます。
[Figure 3]
キャプション: 折り鶴、平和と癒しのシンボル
この神聖な使命における皆様の継続的な支援、祈り、そしてパートナーシップに感謝申し上げます。
キリストに仕えて
トーマス・ゲッツ
Ubi caritas, et amor, Deus ibi est. 思いやりと愛があるところ、神はいつもそこにいます。
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